フランス発の音楽ストリーミングサービス「Deezer」が2026年6月11日、ユーザーが自分のプレイリストに AI 生成楽曲が含まれているかを無料でチェックできるオンラインツール「AI Music Detector」を公開した。

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このツールは Spotify、Apple Music、YouTube Music、SoundCloud 等の20の主要プラットフォームに対応しており、27言語で利用が可能。Deezer 公式サイトからアクセスし、対象のストリーミングサービスのアカウントと連携するだけで、プレイリストをスキャンして AI 生成楽曲の有無をチェックできるというものだ。

検出精度は Deezer 自身が「99%以上」と発表しており、AI ソフトウェアが音声データに残す「特定のアーティファクト(痕跡)」を識別することで判定する仕組みであるという。この「AI Music Detector」は、Deezer 公式サイトにて無料で利用できる。

Deezer CEO の Alexis Lanternier はプレスリリースでこうコメントしている。

過去1年半にわたって AI 生成楽曲を検出・タグ付けすることで、Deezer は音楽ストリーミングにおける透明性の最前線に立ってきた。他の誰も我々のリードについてきていない。だから、どのプラットフォームを使っていても、合成音楽がプレイリストに含まれているか確認できるようにすることにした。 

我々のデータは、他のプラットフォームから Deezer に移ってきたユーザーのほぼ半数が AI トラックをプレイリストに持っていることを示している。このツールは世界中のリスナーにとって目を見開かせる体験になるだろう。

Deezer が公開したデータによれば、AI 音楽のアップロード比率は急速に拡大している。2025年1月には全アップロードの10%だったが、2025年9月には28%に、そして2026年5月時点では44%に達した。現在は毎日約75,000曲の AI 生成楽曲が Deezer に届いており、2026年だけで1,340万曲以上の AI トラックを検出・タグ付けしているとのことだ。


Deezer と Ipsos が8カ国を対象に実施した調査では、80%の人々が「AI 音楽には明確なラベル表示が必要」であると回答し、73%が「ストリーミングプラットフォームで AI 音楽にタグを付けてほしい」と答えた。さらに Deezer が昨年11月に実施した別の調査では、97%の人々が AI 音楽と人間が作った音楽の違いを「判別できない」と回答している。

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Apple Music や Spotify が AI 楽曲に対してタグ付けするにとどまっているのに対し、Deezer は AI トラックをアルゴリズムによるレコメンデーションから除外し、編集プレイリストにも掲載しないという、業界でも最も踏み込んだ姿勢を取っている。

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Deezer は2025年1月、この AI 検出技術をフランスの著作権管理団体 Sacem にライセンス提供する契約を締結。これは、AI トラックを大量アップロードしてアルゴリズムのレコメンデーションを乗っ取り、ロイヤルティを横取りするという AI 生成楽曲による著作権詐欺の手口に対抗するための業界横断的な取り組みの一環となる。Deezer は同技術を94万曲でトレーニングし、2024年に2件の特許を申請している。


同社は2025年にロイヤルティプールから不正な AI 生成楽曲のストリーム数の最大85%を特定・除外することに成功したとしている。
今回の一般公開により、Deezer は自社プラットフォームの枠を超えて業界全体の AI 音楽透明性向上を牽引しようとしている。

>>Deezer 公式サイトはこちらから