最もシンプルで最も難解な問題に彼らが出した答えは、常に新アプローチで人を
魅了し続けるという事。従来のクラブイベントでは、ダンスのショーケースとい
う形でパフォーマンスが求められ、DJのルーティンの中から切り離される。しか
し、音とダンスは区別されるものではなく、融合されシンクロしひとつの形に変
化するものである。閉ざされた世界の中では自らの表現を十分に発揮することが
できないと判断した彼らは、今まで慣れ親しみ成長させてくれたダンスシーンと
決別し、セルフプロデュースの形を選択する。
まず彼らが着目したのは「音」である。今、自らに最も敏感に響く「音」を選び
出しジャンルレスに使用していく。そしてダイナミックな動きの中から生まれる
繊細な表現を追求する上で、最大の武器となる「光」を手に入れる。指先を発光
させ、暗闇の中に浮かび上がる表現の軌跡を、瞬時に「空間」というキャンパス
に捉えていく。
儚くも力強い光の軌跡はまさにアートの領域である。
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