フェスに行って友達を見失ってしまい、途方に暮れた経験を持つ音楽ファンは多いことだろう。広大な会場に集まった何千人、時には何万人もの来場者の中で、自分のツレを探すのは至難の業。音が大きすぎて電話口の声は聞こえず、それどころか回線が混雑して電話が繋がらない、場所を伝えてもイマイチうまく伝わらない、やっとの思いで告げられた地点に到着したときには、友だちはもう別の場所に移動してしまっていた……等々、大好きな音楽をすぐそばで共有したい人の行方がわからない時ほどイライラするものはない。友だちを探しているうちに一番好きな曲が演奏されたのを見逃してしまったなんていうことが起きたら、それこそ一生の後悔だ。

そんな状況をカナダのビッグフェス Shambhala Festival で同じように経験した Chris Dimoff と、その友人の Colton Calderone の二人によって作り出された位置情報デバイス「Crowd Compass(クラウド・コンパス)」が、フェスへのグループ参加を快適なものにしてくれるかもしれない。


若干ドラ●ンレーダーを彷彿とさせるようなこのデバイスの特徴は、インターネットや LTE に頼ることなく、ペアリングした他のコンパスとの接続を維持するために、メッシュ・ネットワークを作成する無線電波に頼っている点だ。デバイスが増えるほどネットワークが消費される電話のネットワークとは異なり、Crowd Compass の信号は、使用中のデバイスが多いほど良好に機能し、別のグループが何人も所有していたとしても、自身のデバイスとペアリングしたデバイスのみが表示される。

コンパス内に表示される LED ライトの点は、ペアリングした他のコンパスと自分のコンパスの位置を示す。デバイスの表示はズームイン・ズームアウトの切り替え表示も可能だ。100%性格な位置ではないにしろ、その誤差は1〜2メートル程度なので、そこまで問題にはならない。


また、Crowd Compass はデバイスだけでも使用できる一方で、アプリとも連携できる。このアプリを使用すると、LTE を必要とせずにコンパスを通じてグループにメッセージを送信できるので、何万人もいる会場で起きがちなネットや電話回線が混雑してしまう問題も解決できる。メッセージを送る際に気になるのはプライバシーの問題だが、Crowd Compass ではペアリングされたコンパスの各グループに独自の暗号化キーがあるため、グループ内でのメッセージの安全性が確保される。また、バッテリー稼働時間はたっぷり24時間もあるので、安心して1日中使えそうだ。


Crowd Compass は現在、155.99ドル(約25,000円)で予約注文を受け付けている。円安もありリーズナブルな値段とは言い難いが、フェスで一緒に参加するグループで持っていたら便利なアイテムになりそうだ。

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