DJとして成功を収める秘訣の一つは、どれだけ観客の心を理解できるかにある。Stretch Armstrongは、ラジオでの人気を集める以前に、クラブDJとして観客の心を掴むスキルを身につけていた。どんなcrowdでも、皆彼の虜になってしまうという優れた才能を持つ彼は言う。「オレは自分の事を頭の良いDJだとおもっているんだ。オレはどんな客とでも心を通わせることができる。だから、ゲイパーティーのHouseでも、ハードコアなヒップホップのパーティーでもオレにとっては、関係ない。それに昔は、ジャンルがそんなに分かれていなかったんだよ。」と語るStretch はBig Haus, Love Transporter Room, Nell’s, Marsなど伝説と呼ばれるNYダウンタウンの人気クラブでDJとしてのキャリアをスタートさせ、その新しいものにチャレンジする事を恐れず、常にオリジナリティーを追求するという彼独自のスタイルで業界の注目を集めた。
New Yorkから LA, Miami, Chicago, Detroit, Cleaveland そしてスイスから東京までStretchは良い音楽を求めてやってくるクラウドの為にプレイしてきた。彼はクラブプレイと同時にEminemのライブDJやSadeのリリースパーティー、 またMTV Spring Break, the Arsenio Hall Show, the Conan O’Brian showや Vibe TVなどテレビでの仕事から映画『ボイラールーム』の音楽コンサルタントなど、彼の選曲同様幅広いフィールドで数多くの仕事を精力的にこなしている。
Stretchは、1990年の冬からColombia大学のラジオ局WKCRで89.9FMで自身の番組をスタートさせる。木曜夜1時から時までの時間、最新のHip-Hopヒット曲から、Breakbeats、ClassicsのDJミックス、Freestyleを織りまぜた彼のDJミックスと共演のBobbitoとの、軽快でなおかつ歯に衣着せぬトークで人気を集めた。この番組は着実にファンを増やしていき、そのショウを録音したテープはあっという間に世界中に広がっていく。しかしそんな中でも彼は、周囲の意見に惑わされることなく、ストリートが求めているものだけをかけ続け、八年間の放送期間でストリートの心をしっかりと掴んだのだ。コマーシャル中心のラジオショウは一過性の熱狂に過ぎないものと考えて、他のDJ達がラジオでのオンエアをためらうような音楽でも、彼はアンダーグラウンド、そして『良い音楽』にこだわって自分のショウを作っていた。まだ有名になる前のNasやDMXも1991年にこの番組に出演。またNotorious BIG、Jay-Z、Nas、EminemらHip-Hop界の伝説的アーティスト...
More Biography