ダンスクラブの歴史をDJ以外の文脈で語る場合に外せないのが、楽曲の魅力を何倍にも引き出すライティング・オペレーターたちだ。時に主役であるDJがライティングに誘導されて選曲をするように、スタンスは裏方ながらも楽曲に対する深い知識と高いクリエイションが求められる。そのトップに君臨するのがライティング・マスターことAriel Figueraである。1988年にLarry Levanもプレイしたニューヨークの伝説のクラブTracksでキャリアをスタートさせ、その後、Junior VasquezのSound Factory、Frankie KnucklesやLouie VegaのSound Factory Bar、Danny TenagliaのVinylなど、輝かしいハウスの歴史に光をあててきた。1996年から続き、世界中で展開されているBody & SOUL でもArielの人間味溢れるライティングはパーティーを構成する重要な要素として欠かせないものになっている。現在はFrancois K.の「Deep Space」と、Danny Krivitの「718 Sessions」で彼のライティングを体感する事ができる。