現在、SNSを中心にハードテクノシーンが揺れている。複数のアーティストに対し、性的虐待や性的搾取、さらには不適切な関係へと誘導する「グルーミング」行為、そして身体的暴行に関する告発が相次ぎ、波紋が広がっているのだ。

関連記事 >>ハードテクノ界大炎上…Shlømo、CARV、Basswellら複数のDJ/プロデューサーが性的虐待やグルーミング、暴行等の疑惑でフェスやイベントの出演キャンセル等の大騒ぎに

発端となったのは、ハードテクノ系アーティストを中心にマネジメント/エージェント業務を手がけていた STEƎR Management の元関係者、Bradnolimitによる声明だった。

同氏は、Shlømo(シュローモ)、CARV(カーヴ)、Basswell(ベースウェル)、Fantasm(ファンタズム)の名前を挙げて告発。被害者や告発者から寄せられた証言のスクリーンショットも公開し、大きな波紋を呼んだ。さらに、実際に被害を受けたとする女性たちの声も相次ぎ、投稿は瞬く間に拡散。アーティスト本人のみならず、彼らの一部をマネジメントしていた STEƎR Management にも厳しい視線が向けられる事態となり、STEƎR Management は Instagram にて「私たちは当該アーティストとの協業を停止することを決定しました。勇気を持って声を上げた方々に、全面的な連帯の意を表します。私たちはあなたたちを信じ、耳を傾け、そして行動します。」と声明文を投稿、2月25日現在、それ以上は更新されていない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by STEƎR (@steermanagement)


一連の騒動を受け、告発を受けたアーティストの1人である CARV が Instagram を更新した。
CARV は不貞行為があったことを認めたうえで、SNS から一時撤退することを発表、今後の発信はチームに一任するとしている。声明の中で CARV は、既婚中に複数の女性へダイレクトメッセージで親密な画像を送っていたことを認めたが「同意のない行為や犯罪行為はなかった」と説明。責任を取る姿勢を示しながらも、一方でツアーやアフターパーティーに関連するとされる具体的な疑惑については明確な言及を避けており、彼が SNS から撤退したことにより、事態の全容は不透明なまま宙ぶらりんな状態となりそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

CARV(@its_carv)がシェアした投稿


告発を受けたもう一人のアーティストである Fantasm は、Instagram に動画を投稿した。Fantasm は一連の告発について「事実無根」であると主張しており、その上で、告発を行った Bradnolimit 自身も複数の女性から告発を受けていると述べ、強く反発している。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by  (@fantasm_techno)

(一部翻訳)
今、シーンは大混乱に陥っている。多くの人が答えのない疑問を抱え、さまざまな憶測が飛び交っている。だからこそ、僕自身のことについて説明するためにここにいる。まず最初に、この騒動を始めたのは誰なのか。Bradという人物だ。彼は最近、Steer という大手エージェンシーを解雇された。彼は現在の状況を以前から把握していたにもかかわらず、これまで何も話していなかった。さらに、彼自身も複数の女性から告発を受けている。

どれだけ善意があるとしても、彼がやっていることは「名誉毀損」という違法行為だ。たとえ言論の自由が認められている国に住んでいたとしても、法的に何も問題が証明されていない人に対して嘘を言ったり、直接的な脅迫をしたりすることは許されない。

今起きていることは、みんながパニックになり、良心を買おうとしているように見える。そして結果的に、キャンセルカルチャーを助長しているだけだ。本当に忘れてはいけないのは、現実に起きている問題と、本当の被害者の存在だ。無差別に泥を投げるようなことをすれば、実際に苦しんでいる人たちの声がかき消されてしまう。

僕が支持しているのは、本当の被害者がきちんと声を上げられる環境だ。ただ誰かを攻撃するのではなく、被害者が安心して法的手続きを進められるようサポートするべきだと思っている。

改めてはっきりさせる。僕は何もしていない。僕が信じているのは真実だ。真実は必ず明らかになると信じている。今日の社会では非難されるべき行為もありますが、それは正しい方法で行われるべきだ。

僕は情熱と音楽を広めるためにここにいる。それが僕の得意なことであり、僕がやりたいことだ。そしてパーティーに来る人たちもそれを求めているはずだ。僕たちは Instagram 上の “裁判” のためにここにいるのではない。証拠もなく声高に叫ぶためにいるわけでもない。

まとめると、僕は同意なしに誰かを利用したことは一度もない。すべての告発は事実ではない。僕は小児性愛者ではない。僕は真実を伝え、音楽を通して情熱を届けるためにここにいる。それだけだ。

本当はまたこの話をしなければならないのは辛いが、僕が何を信じているのかを示すために話した。みんなを愛している。これからのショーで会おう。

愛を込めて
Fantasm